目黒雅叙園に行ってきました。

懸賞 2005年 05月 01日 懸賞

ただいま目黒雅叙園で行われている
『時の流れ~目黒雅叙園歴史展・77年の歩み~』を見てきました。
もう会期終了が近いので、行かれる方はお早めに。



 こちらの百段階段と、それに接する6部屋は国の登録有形文化財に指定されています。「千と千尋の神隠し」のモデルにもなったのだとか。
 通常は非公開なのですが、期間限定の公開ということで、さっそく行ってみることにしました。

 目黒駅に到着。まずは駅近くの『東京都庭園美術館』へ。
 もちろんその名のとおり美術館があるのですが、今回は庭園のみの見学にしました。
 200円なのでお得…と思うか、ただの庭に200円!?と思うかは人それぞれでしょうが、私の感想はこんなものかな(苦笑)。
 期待したほどは広くなくて残念。美術館の建物はきれいでしたけどね(外から眺めただけですが)。

 ちょうどツツジの季節なので、ツツジが咲いていたら、もっと良かったんだろうなぁ。なぜかほとんど咲いていなかったんです。咲くのが遅いのか、成育が悪いのか(こら)。
 新緑が目に鮮やかで、広々とした芝生の中庭は開放感があって良かったです。ベンチもあるので、ここでのんびりと本を読んだりしても良いかも。喫茶店よりも落ち着きそう。


 それから昼食をとって、目的の『目黒雅叙園』へ。
 外観は和風と現代風の融合という感じの、モダンさ。あまり歴史を感じません。中に入っても、とにかくキラキラピカピカ。いえ、絢爛豪華というべきですね(笑)。

 小心者の田舎者はすでに圧倒されながらも会場へ向かいます。
 『時の流れ~目黒雅叙園歴史展・77年の歩み~』へは専用エレベーターで昇るのですが、これがまた黒漆&螺鈿っぽい細工(もしかしたら本物かも…)が全面に施されていてびっくり。どこもかしこも豪華ですよ。

 まずは旧館で実際に使用されていた美術品がならぶ展示場をサラッと通過して(笑)、百段階段へ。
 この階段とそれに接する6部屋は国の登録有形文化財に指定されています。かつてはここで連日のように結婚式や宴会が行われていたそうで、この階段も女中さんが料理を運んだりして、せわしなく行き来していたとか。
 実は百段ではなく九十九段の階段の天井には、美しい花の絵がずらーっと描かれています。時が経っていて色あせている部分もありますが、それも味かと。

 ここでは解説つきの豪華お食事つきコースもあります。『東京タイムクルージング・美と匠の祭典』こちらをご参照あれ。
 私たちは入場料のみのコースだったので、説明ナシ。1000円の入場料をネットクーポンを使ったので800円。そんな感じの安上がりデス。でも途中で豪華コースの人たちにまぎれて、こっそりと説明を聞いちゃいました(笑)。
 写真撮影も禁止だろうと思っていたら、このコースの人たちはバシバシ撮っていたので、あれ?良いんだ、と、慌てて戻って他の部屋も撮ったりして。

 そんな訳で、撮影順序は前後しましたが、見たのは最初の『十畝の間』。天井に一面描かれた花の日本画は荒木十畝の作。だから『十畝の間』なのですね。
 こちらが実は一番好みでした。
 季節の花々が描かれた天井画の周囲には、緻密な螺鈿細工が散りばめられています。黒漆の地に施された虹色に輝く螺鈿のきらびやかさと、落ち着いた風情の日本画とが見事に融合していました。
 部屋の障子の細工も凝っていますが、凝りすぎず、派手すぎず。この部屋にとても良く似合っていました。

 次は『漁樵の間』です。意味は漁師と樵(きこり)の部屋ということで、対比の妙というかな、そんな感じ。
 ここは「千と千尋の神隠し」の湯婆婆の部屋のモデルになったとのことですが、なるほど派手でした(笑)。
 よくぞまぁここまで…、と呆然としてしまうほどの派手さ、豪華さ。部屋は一面の金箔張りですから。天井も金ですよ。金地に描かれているのも極彩色の人物画です。豪華絵巻物という感じ。

 それだけでもすごいのに、中央には人物が浮き彫りにされている太い柱が二本。これもまた極彩色。原色が思いっきり使われていて、…すごいです。
 この部屋で食事なんかしたら、まさに竜宮城の浦島太郎気分でしょうな。とにかく浮世離れした、一種独特な空間でした。

 次は『草丘の間』です。こちらは天井と壁の日本画が磯部草丘の作。だから『草丘の間』。分かりやすいですね。
 この部屋は「千と千尋~」で千尋が寝起きをしていた部屋のモデルになっているそうで、窓枠は確かに見覚えが…(笑)。この窓からハクが入ってきたのでしたね。

 次は『静水の間』に『星光の間』。このあたりはぐっと地味に、いえ実用的になってきます(笑)。
でも美しい天井画はもちろんありますよ。『静水の間』は橋本静水の作。『星光の間』は板倉星光の作でございます。
 なぜか『星光の間』の絵はどれも食べ物関連ばかり。魚もかごに乗せられたひらめとかアユとか。いかにも「食材」という感じで笑えました。

 最後は『清方の間』です。清方とは…そろそろ分かってきましたね?(笑)。そう、こちらも画家の名前、鏑木清方の部屋です。
 天井と壁の一面に飾られた、鏑木清方の日本画が素晴らしいです。上品で優しげな描写の美人画がズラーッと並んでいるのは壮観でした。

 見学を済ませて、今度は新館へ。
 こちらもやっぱり豪華ではありますが、どちらかというと悪趣味というか…成金趣味というか…(苦笑)。キラキラしてますよ。
 でもベースはあくまでも和テイストなので外国の人は喜びそう。まるでテーマパークみたいでした。

 あ、そうそう。こちらの1階の奥の方にあったトイレがすごいんです!
 旧館のトイレを再現してあり(目録にあったのと全く同じでした!)、中に入ると川が流れていて、橋が架かっていて、朱塗りでドアに黒漆&螺鈿の縁取りで、天井には美人画で…。
 とにかくすごかったです(笑)。これだけでも一見の価値はあるかも。

 この後、目録を買って写真を見てみたら、旧雅叙園はもっとずっと広くて、私たちが見学したのと同じような部屋がたくさんあったようですね。最盛期にはなんと部屋数200室以上だとか。スゲエ。
 この旧雅叙園の天井や壁の日本画が、山水・風景などではなく、花々や美人画が主なのは、庶民的に親しみやすくする目的だったとか。
 結婚式場発祥の地でもありますし、ぜいたくではありますが、一般の人も手が届くレベルだったんですね。記念日とかお祝いの日にここで食事をしよう、なんて感じだったのかも。 

 そちらに飾られていた美術品や工芸品などは、現在、新しく建て直された新館に宴会場などとして、再現して移築されているらしく、それも見てみたかったなぁ、と思いました。
 中に入るのは無理でも、もしかしたらロビーくらいは見られたかも(笑)。

 そんなこんなで、いろいろ圧倒されながら、目黒雅叙園を後にしました。


 そして、まだちょっと時間があったので、帰り道の途中にある『等々力渓谷』に足を伸ばしてみることに。
 でも、本当に都会のど真ん中だし、地図で見てもそんなに大きくないし、渓谷といったって大したことないんだろうな、と散歩気分で気楽に寄ってみたんですけど。

 …すごかったです(笑)。
 どうやら私たちは裏から入ってしまったようでしたが、ものすごく長い階段をひたすら下りて行くと、まさに渓谷と呼ぶにふさわしい景色が広がっていました。
 普段は、きれいに整備された人工的な公園を見慣れているので、木が森のようにうっそうと繁っていて、もちろん川も流れていて、自然が残っているのが驚きでした。

 本当にここは東京?都会の真ん中ですか?と疑いたくなりますが、少し歩くと頭上に環状8号線が走っているのが見えたりして、まぎれもなく都会です。こんなところがあるなんて…、と感動すら覚えます。

 しばらく歩くと、「稲荷堂」と「不動の滝」がありました。
 「滝」といっても、こちらは小規模。周囲が雄大な景色なだけに、ちょっと寂しいかも。チョロチョロと壁から水が流れ落ちているだけです(笑)。でもこの音が渓谷に響くことから、この辺りの地名が「とどろき」と命名されたらしいですよ。ホントかな。

 不動の滝から階段を上っていくと「等々力不動尊」があります。
 散歩でここまで来る人はあまりいないらしく、こちらには人もまばら。でも近くに駐車場があったので、車だったら、ここからの方が良いでしょう。
 ツツジがちょうど見頃で、とてもきれいでした。庭園美術館ではあまりツツジが見られなかったので良かったです。ここはそれほど広くないので、そんなに見るものもないかな。やっぱり渓谷の自然の美しさには敵いません。

 他にも「横穴式古墳」などもあるらしく、本格的に遊びに来ても良さそうな広さがありますね。家族連れだったら、半日くらいは楽しめるかも。
 私たちは夕方に寄っただけですが、散歩をしている人たちとずいぶんすれ違いました。都会のオアシス的存在なのでしょう。犬の散歩にもちょうど良いですね。


と言う訳で。
『時の流れ~目黒雅叙園歴史展・77年の歩み~』はそろそろ会期も終了してしまいますが、目黒雅叙園はそれだけでも十分に見る価値はあります。
 レストランもあるので、たまにはちょっと豪華にお食事でもどうでしょう?
 …高いですけど。私たちは手が届きませんでしたけど。喫茶店でケーキセットが精一杯でした。でも昼食代より高く付きました、そんな感じ(笑)。

 ところで、この日記のカテゴリを「旅行」にするか「アート」にするか「日常」にするか迷いましたが、とにかくどこかに出掛けた時は「旅行」だな、と思って「旅行」です(笑)。近場ですけど。
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by mgear | 2005-05-01 02:50 | 旅行

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