『Fate/Zero』読みました。

懸賞 2012年 04月 08日 懸賞

『Fate/Zero』全6巻 虚淵 玄
アニメを見る前に原作を読みたいぞ、ということで。
全6巻、長かったですが、読了です。

ちなみに一言で表すと、
奈須きのこよりも虚淵玄の方が圧倒的に読みやすいよ!
以上(笑)。




以下ネタバレ感想。

「stay night」で、ある程度の内容は知っているのですが、
やはりこうして形になると、作品に厚みが増して良いですね。
とはいえ、キャラクターの挿絵が無かったのは、
かなりのマイナス点です。

「stay night」をやっているか、アニメを一話でも見れば、
何となくのイメージはつかめるんだけど。
アニメだけではいろいろな面で説明不足だし、
この小説だけだとビジュアル面で物足りなさを感じます。
情景描写や人物描写が少ない訳ではないんだけどね……。

それに同人誌版ではちゃんと挿絵があったのに、
文庫になったら無くなるって、意味分からん。
妙に凝ったフルカラーの背景画像とか入れるくらいなら、
白黒でもキャラクターイラストを入れて欲しかったです。
その分、値段が高くなっても良いからさー。


それはさておき本題へ。
全6巻ってすごいボリュームだなぁと思いましたが、
読み始めると、続きが気になって、あっという間でした。
「stay night」をプレイしているので、
あの人がああなって、この人はこうなって、と知ってはいますが、
そこに到るまでの過程が分かって面白かったです。

特に一番好きだったのはライダーとウェイバーのペアですね。
まさか「stay night」でも存在しないような親密かつ対等な主従関係を、
この二人が築き上げるとは思ってもみませんでした。
一見するとウェイバーがライダーに引っ張り回されているだけみたいだけど、
他の誰よりもウェイバーがライダーのマスターに相応しかったと分かります。
そしてウェイバーもライダーのおかげで鮮やかな成長を遂げたしね。

この話の真の主役だといっても過言ではない二人でした。
というか、この二人が出てなかったら、途中で投げていたかもしれません。
ほとんど中盤くらいからは、ウェイバー死なないでくれー!と、
そればかりを考えて読んでいましたから(笑)。


何故なら、この二人以外に感情移入出来る人がいないんですよ。
おそらく主役は切嗣なんだろうけど、
この人を理解しようと思っても無理だし、入り込みづらいし。
セイバーともまともな主従関係を築けていなかったし。
(だからこそ士郎の存在が生きてくるのでしょうが)
アイリが中心となって動いている時はまだ良かったんだけどねぇ。

あ、私はイリヤが大好きなので、アイリにも思い入れがあって、
だからこそ切嗣のことも、かなり好意的な目線で読んでいたんだけど、
それでもさっぱり理解出来なかったです。なんか遠すぎる……。
それよりはまだギルとか言峰の方が分かりやすかったですね。
意外とあいつらは単純だから(笑)。


ところで、当然ながら色々なサーヴァントが出てくる訳ですが、
それぞれのクラスが見事に機能していたのがすごい。
「stay night」のアサシンとか空気だったもんな……。
どれも一対一では相手を倒せないくらいに強くて、
でも共闘するには色々と問題があるという状況設定が上手い。

セイバーとランサーは精神的にも似通っているから、
二人が手を組んだら無敵なんだけど、
そう出来ない理由を最初に作り上げてしまうという巧みさよ。

ランサーとライダーもマスター同士の遺恨があって無理だったり、
アーチャーはそもそも誰かと手を組むはずもないし。
キャスターはただ自分の好きなことをやっているだけだしね。

だからクライマックスまで、誰と誰が戦ってどうやって倒されるか、
想像が付かない面白さがありました。
アサシンだけは早々に退場でしたが、それも必然性があったからね。
二次創作として申し分のない出来だったと思います。
むしろ文章は虚淵の方がずっと読みやすいかも(笑)。


「stay night」をプレイしてセイバーの過去が気になったり、
いきなりギルガメッシュが出てきて「???」となった人は、
あー、そういうことだったのね、と納得出来るでしょう。
いっそのこと、これを読んで「stay night」をやった方が良いかも。
あの時の子供がこうなったのかぁ、としみじみ出来ます。

アニメ→「Zero」→「stay night」の流れもアリですね。
やっぱりアニメはバトル描写がメインになるので、
どうしても心理描写が足りなくなるんですよね。
例えば、切嗣とセイバーの確執とか、
言峰の切嗣に対する異様なまでの執着とか。
アニメだけだとあんまりピンとこない感じ。
ま、アニメはアニメとして、
聖杯戦争の行方を追っているだけでも十分に面白いですけどね。


何はともあれ。
アニメを見て、この作品を読んでみようと思った人でも、
アニメも見てない、「stay night」もやってない人でも、
何の予備知識もなくても楽しく読める作品になっています。
ただ過去話の常として、ラストでは「stay night」に続く……、
という終わり方になっちゃっていますけれど(苦笑)。

「stay night」もゲームとしてはすごく面白いですし、
(ちょっと文章が読みづらいかもしれないけど……)
この機会にぜひどうぞ。
ちなみにWinダウンロード版、PS2ベスト版もありますよ。
フルボイスの全年齢版がオススメです。
だって、このゲームにエロは不要でしょう(笑)。
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by mgear | 2012-04-08 18:37 | 小説

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